第9回かさつきにサヨナラ 秋の薬膳おやつ

肺を潤すと肌も潤う 薬膳の不思議

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秋の食材であるりんごは、体にこもった余分な熱を抑えストレスがたまってイライラしているときなどに効果的。またりんごと白きくらげは、五臓の肺(はい)を潤す食材。薬膳のもととなる中医学では、肺は呼吸器系のほか肌とも関係が深いため、肺を潤すことはのどの渇きや咳を鎮めるほか、美しい肌づくりにもつながると考えられています。体を温め気血を補う赤ワインと、肌のたるみや乾燥の改善に役立つ蜂蜜を加えれば、秋の美肌デザートの出来上がり。

紅玉と白きくらげの温かいデザート
作りやすい分量
  • 紅玉(なければ他の品種でも) 1個
  • 白きくらげ(乾燥) 5g
  • 干しぶどう 少々
  • 蜂蜜 大さじ4
  • 赤ワイン 50cc
  • 水 4カップ
  • シナモン(パウダー) お好みで少々
作り方
白きくらげはたっぷりの水(分量外)に10分くらいつけてもどしたら、水洗いしてざるにあげ固い石づきの部分は取り除いて一口大に切る。
鍋に水と白きくらげを加え強火で加熱し、沸騰したら弱火に切り替え、蓋をして白きくらげがとろとろになるまで1時間程度煮る。
皮をむいて6つ割にし芯をとった紅玉と蜂蜜と赤ワインを加えて、弱火でさらに20分ほど煮る。
3を器に盛りつけ、干しぶどうを飾る。お好みでシナモンパウダーをふっても美味。
point
別名を銀耳(ぎんじ)。肺(はい)を潤して、空咳を止めるほか、肌の乾燥やたるみなどを防いで美肌効果も期待できる滋養食材。
購入場所
富澤商店
http://www.tomizawa.co.jp/shop/g/g00295000/
体を温め気持ちを安定させてくれる紅茶をベースに、秋の香りである桂花(金木犀)の莟をブレンド。思わず一息ついて、深呼吸したくなるアロマ効果たっぷりのリラックスティーです。
桂花紅茶
2人分
  • 桂花 大さじ1
  • 紅茶 ティーパック2つ
  • お湯 350cc
作り方
ポットに桂花と紅茶のティーパックを入れお湯を注ぎ2分くらい蓋をして蒸らし、漉しながらカップに注ぐ。(ティーパックは取り出す)
1に桂花を少し浮かべる。
point
体を中から温め気の巡りを改善し痛みを止める。
咳や喘息にも効果的。莟のうちに採取したものを使う。
購入場所
古樹軒
http://item.rakuten.co.jp/kojuken/433381/
鳥海明子さん
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
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